西川口の中華料理店

今住んでいるマンションは西川口の駅を境にして東側にあり、駅前にはスーパーもあって、商店街に行けば少しだけれどカフェや飲食店もある、便利なところ。

でも、飲食店は西側の方が圧倒的に多い。

新鮮でおいしい魚を出してくれる質の高い居酒屋もあれば、タイ料理店、韓国料理のお惣菜屋、ほんの少し有名なラーメン屋もある。

でも中華料理店の数がいっとう多く、その中には日本に住む中国人相手に経営しているっぽいお店もあって、店先に書かれたメニューも呼び込みも中国語なので、まるで香港や上海を旅行しているような気分が味わえます・・・入りづらくて入ったことないけれど。

 

その中でも恐らくいちばん有名なのが、「異和香」という中華料理店。いろいろなメディアに紹介されているらしく、店内にも芸能人と一緒に撮影した写真がたくさん貼られている。

浅野ゆう子がテレビ番組のロケで訪れた時の写真もあって、なんというかその注目度の高さと時代の古さを感じられます。

 

きのうはこの中華料理店で食事をしました。

 

ここは中国人のご主人とおかみさん、その息子さん(?)で経営しているらしく、ご主人は長く白い髭をたくわえた、香港映画に出てくるジャッキーチェンの師匠っぽい風貌で、それも恐らくメディアに取り上げられる理由のひとつなのかもしれません。

ただ最近はお店に行っても、全く姿を見ることがありません・・・ご高齢なのでよからぬ心配をしてしまいます。おかみさんと他のお客さんとの会話で「施設が・・・」と聞こえていたので、施設=老人ホーム、もしかしたらご主人は老人ホームにいらっしゃるのかもしれません。いずれにせよ、お元気でいて欲しいです。

 

そんなご主人不在のお店でしたが、味は全く落ちていませんでした。

きのうは青島ビールを飲みながら、まずは冷製の前菜を。脂と肉のバランスが絶妙な焼豚と、煮こごりと一緒にいただく蒸し鶏。さらに、五香粉の風味が効いた豚の舌をいただきました。

ここは焼売と餃子が名物で、焼売はものすごく大きくて食べごたえがあっておいしい。この日は餃子を注文。やっぱり大きくて、食べごたえがありました。皮がやわらかくて、やさしい味です。

水餃子も注文。先ほどの餃子とかぶってしまいそうだけれど、水餃子にはにらがたくさん使われていて、また違ったおいしさでした。さっぱりとしていて、それでもにらの風味が濃いおいしさです。

揚げ海老のサラダ、というのも注文。これがとてもおいしくて、さくさくの衣で揚げた海老とレタスの上に、カレーパウダーが効いたマヨネーズソースが絡んでいるというもの。

たぶん本場の中華でもなく、そしてふつうにある日本の中華でもない、独特でおいしい料理でした。

 

ここのおかみさんもご主人に負けないくらい個性的で、とにかくいろいろ話しかけてくれます。

きのうも「餃子は頼まなくていいの?!」「餃子にタレをつけて食べるとおいしいよ!」「餃子、タレにつけて食べた?!」と、何度も話しかけてくれました。とりわけ餃子に対しての愛情が深いように感じました。

さらにこちらが何もお願いしていないのに、取り皿に「これはね、こうして食べるとおいしいから!」と言いながら海老とレタスをよそい、上からソースをだーっとかけてくれました。

自分はこういうちょっと雑だけれどフレンドリーな接客はわりと好きなのですが、一緒に行ったあっちゃんは若干イラっとしているように思えました。