クリスマスの思い出
クリスマスツリーが好きなので、毎年10月にはツリーを飾っている。
ただ今年はあっちゃんに「早すぎるからやめて」と言われたので、断念していますが・・・共同生活って妥協も必要ですね。
でも確かに、自分の友達ならともかく、あっちゃんの仕事関係者が来て10月に飾られたツリーを見たら「ちょっと頭のおかしい方なのかも」と思うかもしれません。
クリスマスには特別な思い出があります。
小学一年生の頃、地域の子供会でクリスマスイベントを行うことになり、プレゼントを持参することになりました。
それが「お金を使わない手作りのもの」という縛りだったので、当時工作が好きだった自分はミニチュアを作ることに。
かまぼこ板を水色にペイント、その脇に砂絵で使う緑色の砂を接着剤で付け、川辺を作る。
その川に切り取った割り箸と、爪楊枝と三角に切り取った白い布で作った帆を張り付け、いかだを作る。
小さないかだが川をゆっくりと渡るイメージ・・・時間があれば、帆に刺繍するのもいいな。
そんな風に思っていたのだけれど、当時自分は工作は好きではあったけれど、決して技量がある訳ではなく、さらにイベント一時間前から作業を始めるというとんでもない計画性の無さの為、まったく違ったものが出来上がりました。
まずかまぼこ板をインクペンで水色に適当に塗るけれど、緑色の砂が手に入らなかったので省く。
割り箸を切るのも意外と難しく、仕方なしに長さがばらばらの端材を張り付ける。
その上に爪楊枝を立てようとするも・・・どうすればいいのか分からず、諦めることに(これは成人になった今でも、どうすればいいのか不明)。
結局時間も無くなり、仕方なくそれを紙袋に入れてラッピングし、イベントに向かいました(そういえば袋に入れる際に、割り箸が何本か取れてしまったような)。
イベントではプレゼントは先に集められ、終了間際にランダムに手渡されることに。
会場では「わー!」「すごーい!」と言った歓声が響き、クリスマスらしい、とても賑やかな雰囲気に。
そしてそんな喜びの声の中、遠くから「何、これー!?」という悲痛な叫び声が聞こえてきました。
・・・ああ、きっと自分が作ったものを受取ってしまったに違いない。
すぐにそう悟り、「水色に塗られ、割り箸が張り付いたかまぼこ板」というシュールなものを受取った子供を思いました。
クリスマスプレゼントにかまぼこ板を受取る・・・そんな酷い仕打ちを受けたあの子供は、いまどうなっているのでしょうか?
幼少でこの世の不公平と不条理を同時に知ることになるなんて・・・元気でいてくれればと願うばかりです。
そんな自分があの時受け取ったプレゼントは、サンリオのかわいいトランプでした。
まさに海老で鯛を釣る・・・他人より得をすることに大きな喜びを覚えるようになったのは、あの瞬間からかもしれません。