蓼科へ

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あっちゃんのお友達にご招待いただき、蓼科のリゾートホテルに遊びに行く。

以前出版した本のお祝いとのこと・・・お連れの方も一緒にと、厚かましくもありがたく、参加させていただきました。

 

観光としては初めて訪れる長野。あずさで行こうと思いチケットを予約したら、「えきねっと」を利用すれば35%オフで購入できると知る。

しかし時すでに遅く、行きの列車は既に予約が一杯で、通常の金額でしか予約できませんでした。

でも帰りの列車は割引がきいたので、往復で考えると通常より安くなりました・・・でももっと早くに予約していれば往復とも安くなっていたのに・・・それとも自由席にしていれば・・・だったらいっそのこと高速バスという手も・・・と、けち臭くそして明らかに無駄な思考に陥りました。

 

あずさに乗り、お友達とそのご家族が待つ茅野駅へ。まずは山に連れて行ってくれるそう。

バーベキューをしたり、山菜を採ったりするそうです。

山ではお友達の家族がお願いしているというガイドさんに、いろいろ山のことを教えていただきました(教えていただいた内容は忘れました)。

このガイドさん、もちろん仕事だからだろうけれど、とても親切で優しく、そして背が高くてすばらしく男前・・・気になったのでお友達にいろいろ聞いてみると、どうやら数年前に奥様を亡くしたばかりとのことでした。

そんな辛い過去を持ちながら、あんなに明るくガイドしてくださるなんて・・・そう思いながらも、そういえば昔、奥さんを亡くした男3人がレストランを開く「やもめ食堂」という小説を書こうかと思ったことを思い出していました。不謹慎だし、自分でも意味が分かりません。

 

そんなガイドさんの車で山の上に移動し、山菜を摘むことに。

しかし自分は山菜の知識はゼロだったので、どれが山菜でどれが雑草なのか全く分からず、仕方がないので山菜を摘むフリをしながら草むらをウロウロ徘徊していました。

 

山菜を摘んだあと(フリをしたあと)、みんなでお昼を食べることに。

お昼のことは事前に詳しく聞いていなかったので、「もし食べるものが山菜のみだったらどうしよう?山菜をさっと湯がいてポン酢で食べるだけとかだったら・・・」と危惧していたのだけれど、肉やらおにぎりやらお酒やら、食べきれないくらいに用意してくださいました。でも山菜はやっぱり湯がいてポン酢で食べました(おいしかった)。

 

いよいよ山を降りる際、ガイドさんが「川に入って岩を登ってみましょう」と提案してきました。

ガイドさんが指さす方には、決して高くは無いけれど、急だし、足が滑ったら確実にケガをしそうな崖がありました。

でも「せっかくだから」という理由と、あと少なからず酔っ払っていたせいで、あっちゃんが止めるのも聞かず靴のままじゃぶじゃぶと川に入りました。

しかし思った以上に水温が低く、足がちぎれそうに冷たくて痛く、すぐに後悔してしまいました。

 

そういえば、子供の頃に2度、川で溺れたことがあります。

その時のどちらも、近くにいた見ず知らずの方が助けてくださり、親は酔っ払って寝ていました。

その親というのは自分が養子に出されていた頃の育ての親だったので、「ああやっぱり所詮生みの親じゃないから・・・」と思ってしまいましたが、どう考えても1度ならず2度も溺れるなんて自分が根本的にバカなだけでした。それから水が怖くなり、いまだに泳ぎが苦手です。

 

そんなことがありながらも数年前、友人の誘いで群馬でキャニオニングに参加したことがありました。

ライフジャケットを着け、滝壺に飛び込んだり、川の流れに身を委ねたり・・・水は素晴らしく透き通っていて、天気も最高だったのに、水は冷たく、高いところから飛び込むのも怖く、自分は寒さに震えながら「なんでこんなつらい事を高い金払ってまでやっているんだろう?」と絶望的な気持ちになっていました(案の定、翌年から友達の誘いはありませんでした)。

 

やっぱり自分は川に入るべきではない・・・去年は酔っ払って川に飛び込んでiPhone壊したし。

そう思いながらもがんばって岩を登ると、それは何とも言えぬ爽快感と達成感がありました。

ガイドさんにも「バランス良く登れている、体幹がしっかりしている」と褒められたし・・・ありがとうございました。さっきは「やもめ食堂」とか思い出してしまい、すいません。

 

山を降りてホテルにチェックインし、温泉に入ったり、採ってきた山菜を囲んでお友達家族と一緒にお酒を飲んだり、とても楽しく過ごす。

そういえば、そのお友達からもご家族からも、自分のことやあっちゃんとの関係のことについて全く聞かれませんでした。

別に聞かれたら話すので問題は無いのだけれど、それはご家族たちが興味が無いのではなく詮索をしないという品の良さの表れなのでしょう・・・自分もかっこいいガイドさんのことを詮索したり、やもめ食堂のことを思い出したりしない品の良さが欲しいです。

 

翌日は地元スーパーに寄ったり、お土産屋でお酒を買ったりして、早めに列車で帰る。

列車に乗る前に駅の立ち食いそばで、鹿肉そばを食べました。臭みも無く、濃い肉の味がしておいしかったです。

自分たちの後ろで待っていたおばさんは、そばが茹で上がるのが待てず、「列車に間に合わないのでもう食べません」と言い放ち食券を置いたまま改札にダッシュしていきました。

そんな時間ギリギリでも食べたいおそばだったんでしょうか・・・お店の方に「もし捨てるんだったら、私食べましょうか?」と言いそうになりました。