Bjork Digital

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Bjork Digitalへ。

 

VR(ヴァーチャルリアリティ)の技術使ってBjorkの世界観を体験しましょう、という企画。

 

この技術では、専用のゴーグルを装着すると、360°自分の動きに合わせて視点も移動するので、映像の中にすっぽりと入り込んだ感覚が体験できる。

それをヘッドフォンから聴こえるBjorkの曲と合わさると、なんというか、頭に直接情報が入り込んでくる大変不思議な感覚に陥る。

確かに目と耳を通して情報を得ているはずなのに、それらを介さず頭に直接情報が入り込んでくるような。

 

そして、これはただVRの技術を体験するものではなく、あくまでもBjorkのエキシビジョン。

 

なので、使用される映像も曲も、ただひたすらに現実のものから遺脱していた。

 

最初の曲、「Stonemilker」では、複数のBjorkが自分のまわりをウロウロしながら歌ってくれるというもの。これは初めてVRを体験するのにとてもシンプルで適した映像だし、なにより曲がとても美しい。

 

その次、「Mouth Mantra」ではBjork(だと思う)の口の中に入り込み、その開いた口の向こうには歌うBjorkが見えるというもの。

Mouthだから口の中・・・安直な気もするけれど、もう十分すぎるくらいに不安にさせる内容。

 

最後の「Notget」。これがとにかくすさまじかった。

光り輝くポリゴンのBjorkが少しずつ巨大化しながら進んでくる、という、悪夢のような内容。

そのポリゴンの輝きも、まわりに浮かび上がる星も美しいのだけれど、とにかく意味が分からなくて、そして曲自体もなんだか怖い。

ちょっとネットで有名になった、「Sad Satan」というゲームを思い出してしまって、ひたすらに怖かった。

 

映像技術の先端も、Bjorkの手に掛かると、こんなにもすさまじいものになるなんて!

やっぱり、Bjorkは裏切らない。

 

このエキシビジョンのオープニングパーティでは、Bjork本人がDJを行ったらしいけれど、選曲が民謡や盆踊りだったので、たくさんのオーディエンスが戸惑ったそう。

DJの選曲でもオーディエンスの度肝を抜くなんて、やっぱりBjorkってすごいと思う(オーディエンスにとって嬉しいか嬉しくないかは置いといて)。